
飛騨市宮川町は、同町の遺跡から出土した石棒や工具類が、国重要文化財に指定答申している。
これは、素材産出地から製作過程まで一括して判明する稀有な資料で、市美術館では4月22日まで、指定予定の本物を間近で見られる特別展を開催中。
「基準資料」としての価値が極めて高いと評価
飛騨市宮川町に位置する島遺跡・塩屋金清神社遺跡は、縄文時代の代表的な祭祀遺物である「石棒」の製作痕跡を鮮明に残す稀有な遺跡。
近傍で採取される溶結凝灰岩(通称:塩屋石)を素材とし、約4,500年前(中期)から3,500年前(後期・晩期)にかけての石棒製作のプロセスが、未成品や工具類(敲石・砥石)とともに一括して出土した。
今回の答申では、素材の産出地が特定されている点に加え、石棒の形態が大型から小型へと変遷する過程を体系的に示す「基準資料」としての価値が極めて高いと評価されたことによる。
所有者:飛騨市(岐阜県飛騨市古川町本町2-22)
点 数:377点(本指定284点、附93点)
調査データ:
https://www.city.hida.gifu.jp/site/bunka/81291.html (坂土直隆)